日本輸血細胞治療学会誌
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Print ISSN : 1881-3011
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原著
血小板輸血副作用に対する予防投与の有用性の検討
渡邉 純一佐藤 謙堀内 俊克伊藤 佳世岩永 幸子坂口 武司加藤 章一郎彦田 玲奈前川 隆彰山村 武史小林 彩香大澤 有紀子小林 真一辻 明木村 文彦
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2015 年 61 巻 1 号 p. 8-13

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抄録

血小板輸血は血小板減少患者の出血予防に必要な治療であるが,発熱やアレルギー反応等の副作用が0.1~15%の頻度で発生する.副作用予防目的で洗浄血小板製剤の使用や抗アレルギー薬・ステロイドの予防投与などの対策が行われているが,洗浄血小板製剤は全ての病院で実施できるわけではなく,予防投薬の有効性についての評価も定まっていない.その為,予防投薬の輸血副作用予防効果を検討する目的で,当院で2012年に実施した1,889回の血小板輸血を後方視的に解析した.診療録に記載された輸血後6時間以内の副作用発症率は未投与群で9.0%,予防投与群で5.0%であり,予防投与群で有意に減少した(p=0.002).予防投与で発症率が低下した副作用は発疹・搔痒感で,未投与群でそれぞれ6.0%,5.6%に対し,予防投与群ではともに2.0%であった(p<0.001).発熱,熱感・火照り,血圧低下,頻脈,呼吸困難等の他の副作用に関しては予防効果を認めなかった.血小板輸血の際に抗アレルギー薬やステロイドの投与は発疹・搔痒感の予防に有用と考えられる.

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© 2015 日本輸血・細胞治療学会
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