日本輸血細胞治療学会誌
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原著
献血における循環血液量の減少を伴わない血管迷走神経反応
山本 哲荒木 あゆみ算用子 裕美小澤 敏史金井 ひろみ池田 久實高本 滋
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2017 年 63 巻 2 号 p. 105-111

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抄録

採血副作用における血管迷走神経反応(VVR)は,その低減化に向けて様々な防止策が講じられている.VVRの発症機転はよく解明されていないが,不安や痛み等の精神的な要因,循環血液量の減少による生理学的要因などが推定されている.今回我々は循環血液量の減少を伴わない採血前検査で発生するVVRに焦点をあて,精神的な要因により発症するVVRの特徴について検討した.本採血前のVVRを2群(検査前群と検査後群)に分類し,本採血以降のVVRと比較検討した.その結果,本採血前のVVRでは,体格が小柄で比較的やせ気味の10代の若年男性が多く含まれ,女性では3人に1人は体重50kg未満という特徴が見られた.これらのVVRでは重症例も多くあり軽視すべきではなく,採血基準を体重50kg以上に制限することで女性のVVRは減少すると推定される.

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© 2017 日本輸血・細胞治療学会
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