イミダクロプリド製剤を繰り返して投与しても十分に駆除することができなかった犬寄生のノミについて検討した。この症例から採取したノミはネコノミ Ctenocephalides felisと同定された。また,他の犬から採取したネコノミ3分離株を対照として,イミダクロプリドとフィプロニルに対する感受性を in vitroにおいてノックダウン試験により検討した結果,本症例に寄生していたノミはイミダクロプリドに対して低感受性を示すことが確認された。これにもとづき,フィプロニルを有効成分とする滴下投与用液剤による駆除を試みたところ,ノミを完全に駆除することが可能であった。