獣医臨床皮膚科
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総説
犬の表在性膿皮症:治療指針ならびに今後の検討課題
山﨑 真大加納 塁原田 和記村山 信雄佐々木 崇折戸 謙介近藤 広孝村井 妙山岸 建太郎西藤 公司永田 雅彦
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2017 年 23 巻 3 号 p. 127-134

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抄録

犬の表在性膿皮症は,皮膚表面に常在するブドウ球菌(Staphylococcus pseudintermediusS. schleiferiなど)が表皮や毛包に存在,あるいは侵入して発症する。近年では薬剤耐性菌が病変部から分離される症例が増加しており,治療に苦慮することも多い。そこで,日本獣医皮膚科学会では犬の表在性膿皮症の治療ガイドラインの作成を試みた。近年,海外では複数のシステマティックレビューや,ガイドラインが報告されていることから,これらを参考にしつつ日本独自のガイドラインの作成を目指したが,エビデンスとなる論文が十分でなく,現時点では困難であることが明らかになった。この中で,現時点で有効であると考えられるいくつかの知見が得られたので治療指針として提示したい。また,現時点での問題点についても述べる。

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© 2017 日本獣医皮膚科学会
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