獣医臨床皮膚科
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短報
10%イミダクロプリド/1%モキシデクチン製剤のスポットオンで改善を認めず,フルララネル製剤の経口投与後に完治した耳道内限局性猫ニキビダニ症の1例
赤司 和昭中村 泰治伊從 慶太大隅 尊史
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2019 年 25 巻 4 号 p. 217-220

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抄録

ベンガル,1歳1ヶ月齢,未去勢雄が,8ヶ月前から継続する両耳の耳垢蓄積および瘙痒を主訴に来院した。耳垢の直接鏡検でDemodex catiに形態学的に合致するニキビダニの生存虫体が多数検出された。その他の皮膚に症状は認めなかった。10%イミダクロプリド/1%モキシデクチン製剤0.8 mlを2週間毎,計4回背部に塗布したが,ニキビダニは消失しなかった。その後,フルララネル製剤(約41 mg/kg)を単回経口投与したところ,投与39日目後に症状の改善およびニキビダニの陰転を認めた。

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© 2019 日本獣医皮膚科学会
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