2021 年 26 巻 2 号 p. 47-51
千葉県と長野県のカワラバトの糞便 108 検体中 6 検体から,人獣共通感染性の微胞子虫(Microsporidia)Encephalitozoon属微胞子虫が検出され(5.6%),E. hellemが 1 例(0.9%),E. cuniculiが 3 例(2.8%),E. hellem E. cuniculiの混合感染は 2 例だった(1.9%)。シークエンス解析の結果,E. hellemはgenotype 2B,E. cuniculiは genotype Ⅲに分類され,いずれもヒトから検出されている遺伝子型だった。今回,国内のカワラバトから初めて微胞子虫を検出したが,ヒトの微胞子虫感染のレゼルボアとなる可能性は低いと推測された。