1994 年 44 巻 1 号 p. 3-9
Internetが世界規模で発達するにつれ,このネットワークを介して流通する公開情報が急速に増大している。これらは,情報サービスの観点から見ればさまざまな問題を内在しているものの,その存在を無視して今後の図書館・情報サービスを考えることはもはや不可能な状況にきている。本稿では,図書館・情報サービス機関をとりまくネットワーク環境の発展の経緯を確認し,そこで流通する情報資源について,情報サービスの観点から特性を明らかにする。また,既にこのような情報資源を導入してサービスを展開している米国図書館界の事情を検討する。最後に,ネットワーク情報資源に対する今後の図書館・情報サービスのあり方を論ずる。