2002 年 52 巻 10 号 p. 526-537
図書館パスファインダーは北米において40年以上にわたり,レファレンスサービスの重要な役割を担ってきた。しかし日本の図書館においては確立したサービスとして提供されてきていない。インターネットを含む新しい技術の出現により電子パスファインダーに進歩することで,図書館パスファインダーは利用の可能性が開けてくると考えられる。図書館パスファインダーとは何であるかを紹介し,発達の歴史をたどりながら,OCLC Connexion Pathfinder(旧CORC Pathfinder)作成経験を通して予想される「図書館ポータル」の機能要素としてのその将来像を示した。厳しい現実に直面する私立大学函書館において,これからの新しいサービスになり得るかは国レベルでの環境整備やサポートが不可欠である。