2005 年 55 巻 2 号 p. 88-90
外国雑誌の価格高騰状況を主要な出版社別に紹介しながら,電子ジャーナルの普及と共に従来の学術情報コミュニケーションのあり方に変革が求められつつある点と同時に,日本が科学技術情報立国,知的財産立国を標榜するならば,トップランナーとなるべく「Science」「Nature」を凌ぐ日本発の一流の学術雑誌を発行して行くべき時期が来ていること,日本の学術雑誌を世界に普及させる必要性について指摘する。それを育成する方法として先ず,研究者の意識改革,日本の雑誌に発表した論文をお互いに評価し合う,研究助成金による報告書・研究成果は必ず日本の雑誌に投稿することを義務付ける,等の具体的な戦略について述べる。