情報の科学と技術
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特集:研究倫理
海外の新事例から学ぶ「ねつ造・改ざん・盗用」の動向と防止策
白楽ロックビル
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2016 年 66 巻 3 号 p. 109-114

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抄録

研究不正(本稿ではねつ造・改ざん・盗用をまとめて「研究ネカト」と呼ぶ)に対する日本の防止策は,米国に約25 年遅れ,現在も,遅れたままである。研究ネカトに対する日本の「関心」はとても低い。「関心」が低ければ,対策も不十分で,知識・スキル・考え方は貧弱になる。本稿では,日本の現状を少しでも良くするために,海外から学ぶ点を指摘した。それらは,米国・研究公正局(ORI),学術出版規範委員会,出版後論文議論サイトの設立・活動・対処であり,また,ミレーナ・ペンコーワ,ドンピョウ・ハン,ディーデリク・スターペル,アンジェラ・エイドリアン,スコット・ルーベンなどの事件例,捕食出版社,査読偽装の新動向である。

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