2020 年 70 巻 11 号 p. 546-551
近年,企業にとって情報,データは重要な資産となり,特に消費者をターゲットとする企業にとっては,購買履歴をはじめとする個人に関するデータを蓄積,分析し,マーケティングや広告にいかに活かしていくかが重要なテーマとなっている。このような中,個人の関与の下でデータ流通・活用を進めることにより,個人に関するデータの利活用と個人の権利・利益保護のバランスを図ることができる,情報銀行という制度が注目を集めている。そこで本稿では,情報銀行の概要と情報銀行から個人情報等を取得することを検討する事業者における注意点について概説したい。