情報の科学と技術
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事例報告
米国の公共図書館界で広がる図書館財団の活動~資金調達からアドボカシーまで~
豊田 恭子
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2020 年 70 巻 6 号 p. 323-328

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抄録

米国の公共図書館が資金調達目的で設立する図書館財団は,2018年には630団体を数え,近いうちに,公共図書館の10館に1館は,図書館財団を有する勢いをもつ。資産規模も,2017年の合計額は,2015年の3倍に伸びた。公共図書館が図書館財団をもつ最大の利点は,公的機関のもつ様々な規則や制限から離れたところで,独自の財源を持てることにある。図書館は,図書館財団を通して実験的な新サービスを提唱し,直接,住民や私立財団,企業などから資金を調達し,その実現につなげることができる。それは,新しい時代の図書館の役割を,社会に広く認知させる役割も果たしている。

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