2024 年 74 巻 3 号 p. 86-91
ビットコインの登場以降,基盤技術であるブロックチェーンの様々な領域での活用が試みられている。その中で,ブロックチェーンを利用し科学に応用する分散型科学(DeSci)が注目され始めている。国内でも,DeSci.Tokyo Conference 2023が実施され,取り組みが始まっている。本稿では,まず分散型科学についてその背景と取り組みについて説明する。そして,日本のハブであるDeSci.Tokyoのこれまでの活動について述べる。その中でDeSci.Tokyoが注目する領域,今後の活動についても取り上げる。これにより分散型科学が構築するエコシステムについて共有したい。