2024 年 74 巻 5 号 p. 172-179
領域を超えて利活用できるメタデータには,多様な情報を柔軟に表現し,グローバルな連携ができるRDFグラフが適する。利用者タスク分析をふまえると,発見のために項目の共通化,典拠形URIによるアクセスポイント,識別子ハブとのリンクが有効であり,識別・選択タスクには構造化ノードで情報を適切に束ねた記述が役立つ。両者を組み合わせた二層モデルは,使いやすさと詳細さのバランスを取り,さまざまなデータの記述に応用できる。ジャパンサーチ利活用スキーマでの取り組みを中心に,具体例を示してメタデータ設計の考え方を検討する。