2025 年 75 巻 5 号 p. 224-231
カタロガーは,書誌レコードの作成時,出版物の特徴を記録するだけではなく,記述,件名,分類番号によってレコードに付加価値を与え,利用者がその資料を発見するためのさまざまな方法を提供する。しかし,利用者とコミュニケーションをとり,フィードバックのループを作らない限り,どのように有用な検索ポイントを付加しているかを知ることができるだろうか。この論文では,30年以上もの間日本語学習者と協働してきた東アジア研究ライブラリアンとしての経験をもとに,リエゾンとしてのライブラリアン,利用者,目録担当者の間のコミュニケーションのサイクルが,どのようにしてより包括的な目録を作り上げ,それがすべての人の利益となったかを考察する。