2025 年 75 巻 9 号 p. 465-470
研究データポリシーの策定や,研究成果の即時オープンアクセス(OA)の義務化など,各大学が研究データ管理体制の確立を迫られる中,金沢大学が全国に先駆けて進めてきた研究データ管理体制整備の取り組みを紹介する。特に,コアファシリティ事業を契機に制定したデータポリシーを,制定3年後に改訂するに至った経緯とその骨子,さらに研究推進部,学術メディア創成センター,附属図書館による「三位一体」の連携体制と,それを支えるオープンサイエンスシステム(OSS)について詳述する。さらに,北陸地域を中心に研究データ管理体制の普及と発展を目的に設立した「北陸研究データ基盤コンソーシアム」の活動についても報告する。