2018 年 69 巻 p. 31-35
【背景】腹腔鏡下手術においてはセプラフィルム®の腹腔内への挿入,貼付が困難とされている.我々の行っている手技(double moist roll technique)を使えば12-mmポートからでさえ困難とされている挿入,貼付が特殊な道具を使用せずに5-mmポートからできるため,その手技について報告する.
【方法】①セプラフィルム®クォーターパックを直角三角形に2分割する.②湿ったガーゼ上で各々を適度に湿らせる.③この2枚を重ね,鋭角を腸鉗子で把持し,鉗子に巻き付ける.④トロッカーの水分をよく拭き,挿入する.
【結果】セプラフィルム®は復元力で自動的に展開するので,貼付したいところに運び貼付することが可能であった.