関西医科大学雑誌
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虚血性心疾患が疑われる患者における運動負荷時Heart Rate Recoveryによる死亡予測負荷心エコー図での検討
浅田 潤子
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2004 年 56 巻 2-4 号 p. 206-211

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抄録

副交感神経活性の低下は心疾患の有無にかかわらず死亡のリスクを増加させると報告されている.運動負荷時,運動により上昇した心拍数は,運動負荷終了後減少し安静時の状態に近づく.この過程で,運動終了直後の心拍数の減少は,運動中に抑制されていた副交感神経の運動終了直後の再活性化によるとされている.したがって,運動終了直後の心拍数減少の程度は副交感神経活性の指標と考えられる.この運動終了直後の心拍数減少がHeart Rate Recoveryと呼ばれており,その遅延は副交感神経活性低下と関連すると考えられている.Coleら及びNishimeらは,運動負荷直後のHeart Rate Recoveryの遅延が死亡の予測に有用であると報告した.しかし,彼らの研究では,心疾患の予後に最も重要な指標である左室機能は評価されておらず,Heart Rate Recoveryの遅延が左室機能と独立した予後予測因子であるか否かは不明であった.運動負荷心エコー図検査では左室収縮機能の指標である左室駆出率を測定する.本研究では,運動負荷心エコー図検査での左室駆出率を用いて,Heart Rate Recoveryの遅延が左室駆出率と独立した予後予測因子であるか否かを検討することを目的とした。

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