日本地すべり学会誌
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研究ノート
地表・地中変位データから見た東北地方の新第三系地すべり移動地塊の変形構造
森屋 洋高橋 明久阿部 真郎檜垣 大助
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2008 年 44 巻 6 号 p. 369-376

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抄録
本研究は地すべり移動地塊の三次元的な変形構造を明らかにすることを目的として, 主に東北地方における地すべり事例と既存観測データをもとに検討したものである。その結果, 地すべり移動地塊の変位形状は2つのタイプが認められた。すなわち, すべり面付近の変位量が地表の変位量とほぼ同量のせん断変位を示すタイプと, 水平的には中央が速くサイドで遅く, 鉛直的にはすべり面付近から地表に近づくほど移動が速い, 氷河や土石流などと同様の粘性流動状のタイプである。それらの変位形状の違いは移動体の中の位置や構成物質, および構成物質の破砕・風化程度の違いに関係すると推定された。これらの事実は, 移動地塊の変形を考慮した三次元地すべり安定解析や変形解析に基づく抑止工の設計にとっても重要なデータとなる。
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© 2008 公益社団法人 日本地すべり学会
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