日本地すべり学会誌
Online ISSN : 1882-0034
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水質からみた福島県滝坂地すべり地における排水機構
鈴木 将之佐藤 修
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40 巻 (2003-2004) 2 号 p. 117-123

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抄録

福島県西会津町滝坂地すべり地において, 地すべり地全域の排水に対する地球化学的評価手法の確立を目的に, 袖の沢排水トンネル出口における電気伝導度の自動観測と, 1998年から2002年にかけて採取した湧水, トンネル排水および集水井排水試料の水質分析を行った。排水は, 浅部の泥岩に由来する高濃度のNa-SO4型地下水とやや深部のアルコースに由来する比較的濃度の低いNa-HCO3型地下水に大別される。トンネルおよび集水井排水のHCO3-濃度から松坂湧水のHCO3-濃度の変動を差し引くと, それぞれのHCO3-濃度はほぼ一定となる。数10mm以上の降雨後1日程度の短時間に, トンネルはアルコース由来の水をとらえる。排水のHCO3-濃度の増減から, これらの施設は長期的にアルコース由来の水を排水し続けていると推定される。

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