日本下肢救済・足病学会誌
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特集
足部の形状によるアセスメントとフットウェア
山口 篤史大平 吉夫
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2017 年 9 巻 1 号 p. 50-56

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抄録

糖尿病足病変や重症虚血肢の下肢救済の治療は,足を守るだけではなく歩行ができるような足の機能を温存することが求められている.実際,歩行機能が温存しても活動量によってふたたび創傷になるケースもあり問題となっている.その原因として考えられるのは,糖尿病性神経障害の進行や創傷治療後の足部形状の変化により歩行時のダイナミックの動きも変化しているため,この時の足部にかかる足底荷重の変化が過度に生じそれが創傷の原因の一つとなっている.すなわち荷重のコントロールが問題である.これらを解決するにはフットウェアが有効であり,足病変患者の足部の形状や状態,残存している足の機能や歩行時でのアライメント,足のメカニズムなどを把握し目的に応じたフットウェアを選択し処方,装着することが望ましい.また経時的に足部の変化は進行することもあり,その状況や状態のさまざまなアセスメントを基に適切なフットウェアの再選択を考慮すべきである.

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© 2017 日本下肢救済・足病学会
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