2016 年 16 巻 p. 128-133
中国では1978年に始まった改革開放政策以後,過去30余年間に土地使用権の売買,ならびに住宅の開発と売買が自由にできるようになり,不動産業が大きく発展した。この間,新築住宅の売買だけでなく住宅の買い替えなどに伴う中古住宅売買の市場規模が拡大し,不動産取引業の規模も大きく拡大した。本研究では,中国における不動産取引の現状を概観し,土地使用権,新築住宅,および中古住宅の売買プロセスを調査し,日本における不動産取引プロセスとの相違点を交えながら中国での不動産取引の特徴と課題を明らかにする。