超高齢社会を迎えた日本では,保健医療福祉分野の情報化,および,予防医療・介護予防の推進は重要な課題である。筆者らはこれまでに住民情報(集合知)と専門知を用いた新しい保健医療福祉支援情報システムを設計・提案してきた。本研究では,このシステムをもとに,保健医療福祉分野における予防医療・介護予防に向けて,「住民情報」および「家族見守り」を用いた保健医療福祉支援情報システムの構築を目指している。そのために,保健医療福祉を取り巻く環境等を把握し,予防医療,認知症予防,介護予防の支援情報システムの設計を通じて,家族見守り型保健医療福祉支援情報システムの設計アプローチの要点と課題について考察する。