音楽医療研究
Online ISSN : 1883-2547
ISSN-L : 1883-2547
シンポジウム:医療と音楽─互いに求めるもの
子どものこころ診療と音楽療法
作田 亮一
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 5 巻 1 号 p. 11-13

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抄録

【背景】我々は、グループ音楽療法を通じて、常に音楽療法の介入による患児の変化を客観的に捉え、医療としての音楽療法の意義を検討してきた。【対象】当センター受診中の発達障害(精神遅滞、自閉症、AD/HD、脳性まひなど)の小学生から中学生の患児を対象とした。毎月1回行い、1回のセッションは1時間、最大で7-8人のグループとした。音楽療法士5名、臨床心理士1名、小児神経科医1名が参加し、セッション終了後振り返りを行った。参加者は、2007年21名、2008年28名、2009年29名、2010年30名、2011年33名と年々増加した。【結果】様々な知的障害・運動障害を有する子どもたちに安全かつ効果的に各患児の状況に応じた発達促進を目的とした療育を行うことが可能であった。【結論】発達障害児の療育・治療の場で、音楽療法の医学的なエビデンスをさらに検証することが、医療の中の音楽療法の意義・重要性をさらに高めることになると考えられた。

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© 2012 日本音楽医療研究会
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