MACRO REVIEW
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特別寄稿
日本・アラブ諸国間の科学技術協力と資源外交とエネルギー安全保障
北村 陽慈郎鯉沼 秀臣黒川 浩助藤岡 洋
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2013 年 25 巻 1 号 p. 1-9

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抄録

アラブ諸国では,日本の技術力に対する信頼が極めて高い.また,日本製の工業製品や家電製品は,MENA(中東・北アフリカ)諸国においても,非常に高い評価を得ている.それゆえ,MENA地域では日本の科学者や日系企業との共同研究のニーズが高い.[1]  一口にアラブ諸国と言っても,それぞれの国では,国柄や政治制度や国家財政が異なるため,石油資源が豊富で化石燃料を大量に日本へ輸出しているサウジアラビアやアラブ首長国連邦やカタールのような湾岸諸国の産油国と,モロッコ,アルジェリア,チュニジア,リビア,エジプトといった北アフリカ諸国では大きな差違がある.  しかしながら,アラブ諸国には,(1)イスラム文化をベースとしたライフスタイルや,(2)自国のハイテク産業を育成したいというニーズや,(3)アラビア語が通じるなどの共通点があり,日本・アルジェリア連携プロジェクトで蓄積した経験が,他のアラブ諸国でも応用できる可能性が極めて高い.  そこで,本論文ではアルジェリアを起点とした学術基盤産業化指向プロジェクトであるサハラソーラーブリーダー(SSB)計画を実例として取り上げ,日本とアラブ諸国との産学連携を伴う科学技術外交と,資源外交とエネルギー安全保障の将来図について考察する.

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