MACRO REVIEW
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上昇気流型風力発電装置の構造
木下 幹夫
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1991 年 4 巻 1 号 p. 43-49

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抄録

地球環境の問題の本質的解決は,次の世代に委ねられた課題ではなく,現在の我々に課せられた課題であるといえる。化石燃料を完全に代替し得る資源量を持ち,地球環境と調和し,かつ地球科学的なタイムスケールにおいて永続するエネルギー源を開発することは,今日問題となっている地球温暖化問題,酸性雨による生態系破壊を本質的に解決するために必要なことがらの一つである。このための一つのアプローチとして,上昇気流型風力発電がある。大規模な風力発電装置を実現するためには,対流圏において高い高度を有する構造物を構築することが必要である。構築に必要な資材とエネルギーを低下させるためには,構造物の密度を低下させることが重要であるといえる。空気膜構造物を用いた上昇気流型風力発電装置の構造について考察した。高度5kmに到る空気膜構造物は数千万~数億トンの鉄鋼など通常の材料により,高度10kmにいたる構造物は数千万~数億トンの既存の高張力材料により構築可能で,数億~100億kWの風力による発電が期待される。熱源としては太陽放射,温暖な表面海水が考えられる。

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© 日本マクロエンジニアリング学会
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