気象集誌. 第2輯
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数値的にシミュレートした熱帯低気圧の眼の構造と解析
栗原 宜夫Morris A. Bender
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1982 年 60 巻 1 号 p. 381-395

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抄録
最小格子間隔約5kmの4重格子数値モデルを用いて,熱帯低気圧のシミュレーションを行なった。得られた渦の中心には小さな眼が維持された。
眼と眼の壁の構造に関し,軸対称の場と非対称性について記述する。眼の壁の非対称の場は眼の回りを低気圧性に動くが,その回転速度は,眼の壁の中の風よりもかなりおそいことが分かった。また平均場を維持する上で,平均鉛直面循環,擾乱,および拡散効果が果たす役割を解析する。その場合,特に,風と気圧場の釣合の問題と,相対角運動量,熱および水蒸気の収支に注目する。擾乱の場は,眼の内部に冷却•湿潤効果をもたらし,これが,平均下降流による温暖•乾燥効果を相殺していることが判明した。
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© 社団法人 日本気象学会
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