Journal of Neuroendovascular Therapy
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後拡張を省略した頚動脈ステント留置術の治療成績
緒方 敦之加藤 徳之山崎 友郷粕谷 泰道池田 剛三木 俊一郎園部 眞
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6 巻 (2012) 4 号 p. 245-251

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抄録

【目的】後拡張を省略した頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting;CAS)の治療成績を検討する.【対象と方法】2010年1月より2012年4月までに当院および関連施設にて施行したCASは81患者85例であり,全例で後拡張を省略した.術後30日以内の脳卒中,心筋梗塞,死亡および術翌日のMRI拡散強調画像(DWI)における高信号の出現,術後31日以降の同側脳卒中および再狭窄について検討した.【結果】症候性病変49例(57.6%),無症候性病変36例(42.4%)であった.使用した遠位塞栓防止デバイスは,GuardWireが25例,FilterWire EZが60例である.30日以内の脳卒中は2例(2.4%)で,無症候性病変に脳梗塞を1例(2.8%),症候性病変に頭蓋内出血を1例(2.0%)に生じた.心筋梗塞および死亡例はなかった.DWI高信号の出現は12例(14.1%)であった.治療後31日以降で,同側脳卒中は1例(1.2%)であり,再狭窄は3例(3.5%),そのうち再治療を行ったのは1例(1.2%)であった.2種類の遠位塞栓防止デバイス間で,周術期脳卒中,DWI高信号の出現に有意差はなかった.【結語】後拡張を省略することはプラークの破壊を最小限にし,塞栓性合併症の低減に寄与していると考えられ,中期成績も良好であった.

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