自然言語処理
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論文
大規模格フレームによる解候補削減を用いた ニューラルネットゼロ照応解析
山城 颯太西川 仁徳永 健伸
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2019 年 26 巻 2 号 p. 509-536

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抄録

本論文では日本語文内・文間ゼロ照応解析モデルを提案する.文間ゼロ照応解析において複数格の同時推定を行う際,複数の文をまたぐ大量の格要素の組合せ候補を取り扱う必要があり,これはゼロ照応解析モデルの訓練,解析に際して重大な障害となる.この問題に対して,我々は格フレームの情報を用いた効果的な解候補削減手法を提案する.提案解候補削減を用いて複数格を同時推定したモデルと解候補削減を用いずにそれぞれの格を独立に推定したモデルを日本語均衡コーパス上で比較し,0.056 の精度向上を確認した.また,ローカルアテンション付き RNN を導入することで,文間ゼロ照応解析の精度が上昇することも確認した.

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© 2019 一般社団法人 言語処理学会
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