自然言語処理
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教師なし隠れマルコフモデルを利用した最大エントロピータグ付けモデル
風間 淳一宮尾 祐介辻井 潤一
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2004 年 11 巻 4 号 p. 3-23

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抄録

本論文では, 教師なし学習によって推定された隠れマルコフモデル (HMM) の隠れ状態を最大エントロピー (ME) モデルの素性として利用するタグ付けモデルを提案する.教師なし学習された確率モデルを本手法に従って利用することにより, タグ付きコーパスが少ない状況でのタグ付け器作成コストを削減することが可能となる.実験では, 英語品詞タグ付けと日本語の単語分割を対象として, 少量のタグ付きコーパスで学習する場合の精度が本手法により改善されることを示し, 提案手法がタグ付け器作成のコスト削減に寄与することを実証する.さらに, 英語品詞タグ付けでタグ付きコーパスを最大限利用できる場合には, 最高水準の精度(96.84%) を達成し, 品詞タグ付けモデルとしても優れていることを示す.

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