2008 年 15 巻 4 号 p. 43-58
本論文では, テキストに出現する固有表現の組が意味的な関係を有するか否かを判定する手法, 特に異なる文に出現する固有表現の組に有効な手法を提案する.提案手法では, Salient Referent Listに基づく文脈的素性を新たに導入し, 単語や品詞, 係り受けなどの伝統的に利用されている素性と組合わせた.これらの素性はひとつの木構造として表現され, ブースティングに基づく分類アルゴリズムに渡される.実、験結果では, 提案手法は従来手法より精度11.3%, 再現率14.2%向上することが確認できた.