自然言語処理
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文章の構造化による修辞情報を利用した自動抄録と文章要約
比留間 正樹山下 卓規奈良 雅雄田村 直良
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1999 年 6 巻 6 号 p. 113-129

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抄録

本論文では, 重回帰分析にもとついた文章構造解析を利用した自動抄録手法とその評価, および文章要約への展開について述べる. 文章構造の解析は, 文章中の様々な特徴をパラメタとした判定式や局所的な言語知識により, 文章セグメントの分割統合を進めて構造木を作るものである. 得られた文章構造上の各種特徴をもとに, さらに文章抄録の観点から選択されたパラメタを加えて, 文抽出のための判定式を作る. 本研究では被験者5人にのべ350編の新聞社説の抄録調査を実施し, これを基準に, 重回帰分析によりパラメタの重みを決定し判定式を得, また, 本方式を評価する. また, 自動生成された抄録文に対して, 照応情報の欠落による文章の首尾一貫性の低下を避けるための補完や, 論旨を損なわない冗長な表現の削除を行なうことで要約文章を生成する手法を紹介する.

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