日本神経回路学会誌
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構造を有するLDPC符号の符号語重み分布について
笠井 健太
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2008 年 15 巻 4 号 p. 266-271

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抄録
次数分布多項式λ(x), ρ(x)で定義される符号長nの非正則LDPC符号アンサンブルに関して,重みωnの平均符号語数の指数部は符号長nの極限においてlog(λ'(0)ρ'(1))ω+O2)となる.このことから,符号長nに比例する小さな重みωnの符号語が存在しないための条件は,λ'(0)ρ'(1)<1で与えられることが分かるが,この条件は全てのビットが消失するような通信路を考えたときの密度発展法の安定条件と一致する事が知られている.本稿では,文献2,3)でRichardsonとUrbankeによって提案された構造を有するLDPC符号の一般クラスであるMulti-Edge type LDPC符号を紹介し,従来の研究を含む形で重み分布の簡単な表現を与え,上記と同様の対応が成り立つ事を示す.
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© 2008 日本神経回路学会
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