2012 年 19 巻 3 号 p. 118-125
非侵襲の脳機能計測を利用するブレインコンピュータインタフェースは,利用者の安全が確保されていることから注目を集めている.特に脳波の計測は時間分解能が高く,また可搬な計測,解析システムが実現されているため広く研究が進められている.著者らは単一試行時の脳波を用いたインタフェースの実現を目指し,周波数成分,波形成分に着目した手法についてそれぞれ研究を進めている.本稿では,インタフェースへの入力を担う脳波からの特徴抽出,および解析に重点を置き,著者らが行ったSSVEP,衝動性眼球運動関連脳波の解析事例について紹介する.