日本神経回路学会誌
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ブレインモルフィックコンピューティングハードウェアとHuman-centric Edge AI
堀尾 喜彦
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2018 年 25 巻 4 号 p. 140-147

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抄録

本解説では,ブレインモルフィックコンピューティングハードウェア(Brainmorphic Computing HW)およびHuman-centric Edge AIの2つの話題と,それらの相互関係について述べる.ブレインモルフィックコンピューティングは,脳の情報処理原理に構成論的に迫ることを目指した新しいコンピューティングパラダイムである.これを実現するためには,現状のノイマン型デジタルコンピューティングHWとは異なり,脳科学的なアプローチにより,脳に特異的な機能群に対応する脳型アーキテクチャ群を,脳型HWに適した新規機能デバイスの物理・ダイナミクスを活用して効率的に実装する,ボトムアップ的アプローチを取る必要がある.一方,近未来のHuman-centric Edge AIパラダイムとは,現在のEdge AIあるいはEdgeコンピューティングの先にあるAIパラダイムであり,それぞれの個人の,個人的な問題に対し,個人的なデバイスにより,必要な時(だけ)に,できる限りローカルに対処するEdge AIパラダイムである.このためには,非常に小型で,非常に低消費電力なEdge HWが必要となる.ただし,HWに汎用性は求められず,必要な機能をいかに効率的に実装するかがカギとなる.最後に,これら2つの間の密接な相互関係について紹介する.

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© 2018 日本神経回路学会
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