広域カルシウムイメージング法は,経頭蓋で大脳新皮質広域の神経活動をイメージングする実験手法であり,運動や感覚入力に関連した大脳新皮質の神経活動計測や皮質領野間の活動連関の研究などに有用である.広域カルシウムイメージングのためのマウス手術は簡単であり,電極挿入や二光子イメージング法と比較して侵襲性が低いので,数か月に亘る安定した慢性イメージングを容易に行うことができる.本稿では,大脳新皮質の広域カルシウムイメージングに使用する遺伝子組換えマウスと実験機器,手術とイメージングの方法について解説する.