原子力バックエンド研究
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研究論文
Se (IV) /Se (VI) の標準電極電位に関するサイクリックボルタンメトリーによる実験的研究
土井 玲祐油井 三和
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2009 年 16 巻 1 号 p. 35-42

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抄録

 本研究では, Se以外の化学種による影響がない溶液系で実験が可能なサイクリックボルタンメトリーを用いてSe (IV) /Se (VI) の酸化還元反応の標準電極電位を求めた. 室温条件下でNaClO4を用いてイオン強度を調整した系 (I (mol·kg-1) =0.500, 1.00, 1.50, 2.00) で式量電位を測定し, 式量電位から特異イオン相互作用モデル (SIT) により標準電極電位を導出した. さらに, サイクリックボルタンメトリーにより得られるピーク電位のSe濃度依存性から, 次の反応の標準電極電位が得られた.
            HSeO3- + H2O = SeO42- + 3H+ + 2e-, E0 = 0.821±0.167 V vs. SHE
 本研究により決定したこの標準電極電位は, OECD/NEAの選定値より卑な値であり, OECD/NEAの選定値では矛盾していたSe (VI) の存在を確認した既往の実験研究を裏付けるものである.

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© 2009 社団法人日本原子力学会 バックエンド部会
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