総合的科学である核融合研究分野を例にして, 研究活動における大規模文献データベースの多角的利用とその処理について述べる。文献データベースの有する書誌的および索引語情報に着目し, データベースの活用目的を従来の(1)レファレンス型に加えて, 事実・知識を具体的に得る, (2)ファクト型, および情報を加工・分析して新たな情報を得る, (3)加工・分析型, の三つに分類する。各々の型に対応した次のような利用例を報告し, この分類に基づいたデータベースの多角的利用の有用性を明らかにする。(1)研究過程から見たオンライン検索利用, (2)文献のキーワードとその出現頻度情報を用いた学術用語集の形成, (3)文献書誌情報を計量的に分析し, 研究評価を行う計量科学の応用。