1991 年 34 巻 1 号 p. 65-71
科学技術の急速な進展によって,発生する情報量の増大が著しい。この情報を上手に活用できなければ1990年代を生き残れない。研究者によって工夫された情報の入手·活用スタイルをパターン化するとともに,情報を生かす研究環境条件は何かを示す。さらに,具体例として筑波を取り上げ,そこで研究者間のヒューマン·ネットワークができていること,このネットワークでは,人間同志の接触から生まれる主観的でインフォーマルな情報(これは,情報のうちの「情」の部分)が重要な働きをしていることを説明。この「情」と通信網によって入手される「報」の二つがマッチしてこそ情報として役に立ってくる。