財団法人徳川黎明会徳川林政史研究所
1991 年 34 巻 3 号 p. 219-231
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徳川幕府において,将軍は「御庭番」という独自の情報収集機関を持っていた。「御庭番」は八代将軍吉宗が創設した幕府内の役職であり,幕政の主導権が行政機構を掌握していた老中に移りつつあった状況において,社会の動きを将軍独自に収集してその意志を幕政に反映させようとしたものである。本稿は「御庭番」の創設過程,その組織·地位·職務,創設期の出動例,遠国御用と呼ばれた国内情勢の調査例,さらには職務不適格な旗本の採索例などを,最近明らかになった資料に基づいて述べたものである。
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