1993 年 36 巻 3 号 p. 225-245
前回では,「マルチメディア」システムの現状を概観した。今回は,その応用事例を内容別に分けてさまざまな試みが行われている状況を把握し,制作の概要と課題をまとめる。現在の状況は,CD-ROMを媒体としたパッケージ型のソフトがやっと増えてきたというところである。現在は過去の情報を徐々に電子的な形に整えていくための入口にやっと到着したところである。あたかも現在の「本」と同じように,豊富にソフト·タイトルが供給されるための仕組み作りが大切なときである。その点から,21世紀に入りやっとイフラが整備されるネットワーク環境を語る前に,地域に情報を供給できる拠点としての「メディア·センター」について,あえて頁を割いた。