1995 年 38 巻 6 号 p. 501-512
コラボレーションを成功に導くためには,参加者の微妙な意識のズレを調整することが重要である。マルチメディア環境は,人間の知覚に直接作用する映像情報を取り扱うことを可能とする。しかしながら,こうした映像情報は,数値や文字情報に比較して,受け手により解釈がまちまちであるため,ネットワーク上でのコラボレーションを困難にしている。ここで紹介するイメージ·デルファイ法は,コミュニケーションの障害となる微妙な意識のズレを調整する地図を作成する手法である。この手法は,SD法とデルファイ法を組み合せたものである。イメージを2次元座標上にプロットしたマップは,イメージ情報の共有化を可能とする。