2001 年 44 巻 8 号 p. 551
シンガポールの教育は,今日に至るまで経済に対して知的労働力を供給している点で極めて重要な役割を果たしている。1965年の独立以降現在においてなお,政府は,教育システムに対して強い統制を働かせている。この政府統制型の教育システムは,高いスキルを持った国民を生み出してきた点で比較的成功してきたと言えるし,シンガポールの高等教育機関もまた,アジアの中で最良の機関に位置するものとして国際的に認識されている。ここでは,シンガポールの大学がいかにその役割を果たし,社会貢献のためにその資源を活用しているかを明らかにする。