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講演
高度情報社会におけるサイエンス・コミュニケーション
清貞 智会
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2003 年 46 巻 4 号 p. 213-217

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抄録

日本のR&D投資は世界第二位である。また,日本のR&Dポテンシャルは非常に高いが世界から見るとその日本の顔がよく見えない。一方,日本の学会をみると医療系やバイオ系でその会員数が伸び活力があるが,伝統的な学会,例えば応用物理学会や機械学会は最近その会員数が減少し続ける。こういった状況下での日本の科学技術コミュニティの現状を次の観点から論じた。1) 日本の研究インフラの不整備 2) 日本の国際競争力の評価が低い 3) 国際的に評価の高い,例えばノーベル賞,ラスカー賞などからみた,および,世界的に定評のあるアカデミーの日本人の会員数から見た日本の国際的な存在感 4) 日本の論文の被引用度と主要国の論文のシェア。日本の顔を世界に見せるには,研究成果を流通させることが必要である。そのためには,サイエンス・コミュニケーションを活性化すること,具体的にはジャーナルの国際化を図ること,学会の活性化が必須であると述べる。

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© Japan Science and Technology Corporation 2003
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