2006 年 48 巻 12 号 p. 793-805
大学を取り巻く社会的・財政的環境の変化に伴い,大学図書館業務にとって,ユーザー=顧客満足度向上による組織としての評価獲得が大きな課題となってきており,その課題達成の手段として「ユーザー理解」の重要度はますます高まっている。
東京大学におけるデジタルライブラリーサービスを担当している情報基盤センター図書館電子化部門は,附属図書館と連携をとりながら,「ユーザー理解」実践の努力を積極的に続けている。本稿ではその取り組みとサービスへの反映を紹介するとともに,今後の「ユーザー理解」の方策およびデジタルライブラリーサービスの展開における課題について考察している。