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病名用語の標準化と臨床医学オントロジーの開発
大江 和彦
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2010 年 52 巻 12 号 p. 701-709

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抄録

電子カルテの導入が進みつつあり,診療記録が電子化されてきた。診療記録は診療にだけ使用されるのではなく医学上の新しい知見を得るための重要な情報の蓄積である。これを計算機処理により最大限活用するには,電子カルテで記録される病名情報の標準化が重要であり,そのために筆者らは 2002年より標準病名マスターを開発し提供してきた。標準病名マスターでは,疾患概念ごとに病名用語が標準化されデータベースとなっているが,その意味的な処理を可能とするため,疾患の概念定義を計算機上で記述した臨床医学オントロジーを開発している。臨床医学オントロジーでは,疾患を注目病態とそれをとりまく患者状態の連鎖として記述し,多様な患者状態を表現できるようにしている。本稿ではその考え方の概要を解説し,今後の発展性を論じる。

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© Japan Science and Technology Agency 2010
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