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オープンデータがもつ「データ開放」の意味を再考する:自由な利用と再利用の担保に向けて
大澤 剛士
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2017 年 60 巻 1 号 p. 11-19

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抄録

G8オープンデータ憲章以降,オープンデータという言葉が広く流通するようになり,主に行政や研究の分野においてすでに定着したようにもみえる。しかし,オープンデータという言葉自体には厳密な定義が存在しないため,それらがもたらす恩恵や,何によって恩恵がもたらされるのか,その可能性を担保するために必要なこと等,オープン化のソフト面について,興味はもちつつも具体的なイメージを描きにくい方が多いのではないだろうか。今後さらにさまざまなデータのオープン化を推進していくにあたり,具体事例の提示や現状の課題を広く共有することは重要である。本稿は,筆者がこれまで実施してきたオープンデータの再利用にかかわる研究の紹介を通し,オープンデータがもたらす恩恵の具体例を提示するとともに,その恩恵は何によってもたらされうるのかについて議論したい。

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