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Vol. 60 (2017) No. 4 p. 296

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http://doi.org/10.1241/johokanri.60.296

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編集後記

編集後記

最近読んだ小説の中に「トウチョウ」の意味を取り違える会話が出てきました。「盗聴」の会話に後から加わった人が,昔はよくやったものだと話します。「登頂」と勘違いしたのです。驚いた相手が,警察の世話になったのではと聞くと,遭難を連想した「登頂」の人は,そんなヘマはしないと答えて会話が成り立ってしまいます。「登頂」の人の口から「登山部」という言葉が出て初めて,誤解が明らかになるという話です。

それで思い出したのが,Mの話です。STM分野といえば,今も昔も科学・技術・医学(Science, Technology and Medicine)分野を指します。国際STM出版社協会はInternational Association of Scientific, Technical & Medical Publishers。STMのMといえば医学,それが常識だと思っていました。文献情報の世界で化学と並んで取り組みが進んでいた医学がSTMのMなのは納得がいきます。

STMにEの加わったSTEMに出会ったとき,このMも医学だと思ったのです。ところがこのMは数学でした。STEMは,Science, Technology, Engineering and Mathematics。STEM教育は人材育成の問題を解く鍵ともいわれ,単に分野を示す略語ではなく現実の課題を解決するために数学と科学を活用するアプローチといった説明もありました。

人材育成・教育の世界でSTEMのMが医学でなく数学なのは,米国における医学教育が学部卒業生を対象とする,日本でいえば大学院教育にあたることとも関係しているのではないでしょうか。大学進学にあたり医学部を選ぶという選択はないのですから,教育につながるそのMは医学ではなく数学。G7伊勢志摩サミットの「STEM分野で輝く女性の未来」のMも数学です。ちなみに,STEMに続く流れとして,STEAMがあり,AはArt+Designだそうです。

弊誌を案内するJIPSTIのサイトではSTI Updates(ニュース)を流しています。STIのIはInformationからInnovationに変わりました。イノベーションの創出につながる科学技術振興の基盤整備を意識しつつ編んでいます。的確に伝わるよう祈りつつ。(KM)

次号予定

  • ●   展望:国立国会図書館の役割
  • ●   機械翻訳のいま:ニューラル機械翻訳の原理
  • ●   DBpediaの現在:リンクトデータ・プロジェクト
  • ●   博士人材の研究公正力(1):グローバル化時代の研究倫理教育
  • ●   超スマート社会(Society5.0)実現に向けて:CPS/IoTとその後
  • ●   連載:「情報」とはなにか 第3回 情報×虚実 インターネット上の虚偽情報とどうつきあうか

編集委員会

  • <委員長>小賀坂康志(科学技術振興機構)
  • <編集委員> 江草由佳(国立教育政策研究所)・岡安渉子(富士通㈱)・小河邦雄(大正製薬㈱)・清田陽司(㈱Lifull)・山下正隆(旭化成㈱)
  • 住本研一・青山幸太・木村美実子・佐藤恵子・嶋田一義・坪井彩子・中村拓・火口正芳・福島俊一・森亮樹・山崎美和・余頃祐介(以上 科学技術振興機構)

編集事務局

  • 木村美実子(事務局長)・石井節子・酒井加代子・
  • 大井喜久子・中山広之(以上 科学技術振興機構)

版下作成・印刷

  • 昭和情報プロセス株式会社

発行

  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 〒102-8666 東京都千代田区四番町5番地3
  • 「情報管理」編集事務局
  • Tel. 03(5214)8406 Fax. 03(5214)8460
  • E-mail: joho-kan@jst.go.jp
  • http://jipsti.jst.go.jp/johokanri/

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