大分看護科学研究
Online ISSN : 1345-6644
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看護教育における初期体験実習の経験と意義
桜井 礼子山口 真由美
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1999 年 1 巻 1 号 p. 20-26

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抄録
看護教育の大学化が進む中で、各大学がより効果的な教育手法等の取り組みを行っている。今回は、本学で行った初期体験実習(第一段階の実習)の概要と実習の成果を報告する。初期体験実習は、1年次の早い時期(9月)に学生が看護の様々な活動を見たり体験することを通して、看護の役割と看護職の多様性を知り、看護に魅力を感じることによって、学習に意欲的に取り組むことを目的に実施された。実習方法は、保健・医療・福祉の場から14施設を選び、全5日間で2〜4日目の3日間を施設実習とした。その結果、学生は看護職の多様性、看護の基本となるもの、看護職の魅力などを学びとることができ、さらに学生自身がそれぞれ今後の学習課題を認識することができ、効果的な実習であった。今回の経験を通して、学生が早い時期に様々な領域で実習を行うことは効果的であり、良い実習環境をつくるには、実習施設の選定と、担当教員の役割や実習施設の指導者との連携が重要であることが再認識できた。
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© 1999 大分看護科学研究編集委員会
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