大分看護科学研究
Online ISSN : 1345-6644
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報告
看護実習における「看護アセスメント学実習」とその意義
三笘 里香藤内 美保佐藤 和子山内 豊明
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2000 年 2 巻 1 号 p. 8-15

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抄録

大分県立看護科学大学では、基礎看護科学講座に看護アセスメント学科目群が配置されている。看護アセスメント学科目群の一連の科目が終了し、初めて経験した「看護アセスメント学実習」について報告し、その意義について考察する。「看護アセスメント学実習」は、受け持ち患者の身体面・心理面・社会面の状態を総合的に捉え、健康に関わる問題を明らかにすることを目的とし、基礎看護学実習終了後から1 週間あけて2 週間の期間で、基礎看護学実習と同じ成人系病棟を実習場所として行った。学生にとっては患者を通して初めてのアセスメントであり、同期間には看護専門領域の学習はまだ十分進んでいなかった。そのため困難な点は見受けられたが、ほとんどの学生が受け持ち患者の問題を明らかにし、アセスメントプロセスを文脈において矛盾なく説明することができた。学生はこの実習を通してアセスメントをすることの意義を理解することができ、さらにアセスメントを行うためには知識と技術が必要であること、情報を正確に収集すること、患者との人間関係を成立することの重要性を理解することができた。今後の学習と実習へ「看護アセスメント学実習」を活かしていくことが期待できる。

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© 2000 大分看護科学研究編集委員会
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